司法書士フィオルーナ法務事務所

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自己破産についての疑問にお答えします

Q 誰でも自己破産の申立ができますか?
Q 自己破産したら、全部の借金が免除ますか?
Q 自己破産するのにどのくらい費用がかかりますか?
Q 自己破産すると仕事に影響しますか?
Q 自己破産したら財産全部を差し出さなければいけませんか?
Q 自己破産したら、手元に残せるのは現金だけですか、預金はダメですか?
Q 車や保険はどうなりますか?
Q 自己破産しても家を残すことはできますか?
Q 自己破産したら銀行口座はどうなりますか?
Q 自己破産すると引越しが制限されますか?
Q 保証人にめいわくかけずに自己破産できますか?
Q 家族や周りのに人に知られずにできますか?
Q 自己破産後、ローンを組んだり、クレジットカードを持つことができますか?
Q 携帯電話は引続き使用できますか?
Q 手続が全て終了するのに期間はどの位ですか?
Q 賃貸住宅に住んでいますが、自己破産すると影響ありますか?
Q 水道代、電気代、ガス代も滞納していますが、自己破産するとどうなりますか?
Q 自己破産すると戸籍に記録されますか?


Q1 誰でも自己破産の申立ができますか?

自己破産するには、返済が不能な状態であると認められる場合でなければなりません。返済不能とは、あなたが持っている財産を全部換金して返済にあてても、なお借金が残こり、収入等の現状からみて、今後、全部を返済すること不可能である状態を言います。
※自己破産の申立をしても以下の場合は、免責(=借金をゼロにする)不許可事由となり自己破産が認めらない場合があります。
主要な不許可事由
1.借金が浪費・賭博その他の射幸行為(ギャンブル等の一攫千金的な行為や株、先物取引、FX取引等を含む)による場合。
2.財産を隠したり、壊したりして、債権者に不利益な行為をした。
  →自己破産申立の際、財産を全部隠さずに申告することが大事です。あとで申告していない財産があることが発覚したら、
   この事由に該当し、自己破産が不許可になるおそれがあります。
3.特定の債権者に特別の利益を与えて他の債権者の利益を害した。
  →自己破産申立前に友人からの借金だけを返済したりすると、この事由に該当して不許可になるおそれがあります。
4.過去に自己破産したことがあり、免責許可決定日から7年を経過していない。
5.過去に給与所得者等再生をしたことがあり、再生計画認可決定日から7年が経過していない。
※上記に該当するからといって必ず自己破産が不許可になるわけではありません。裁判所の裁量により一定の条件の
 下や悪質でないと判断された場合、許可される傾向にあります。実際、免責不許可になるのは2〜3%程度で、ほとんどは
 自己破産が認められます。

Q2 自己破産したら、全部の借金が免除されますか?

貸金業者等からの借金は、全部免除されますが、支払義務が残るものもあります。
滞納している税金・社会保険料・養育費・悪意の不法行為による損害賠償金等は免除されません。

Q3 自己破産するのにどのくらい費用がかかりますか?

費用は同時廃止と管財事件で異なります。
裁判所に支払う費用は、同時廃止で2万円前後、少額管財事件で22万円前後、通常の管財事件だと52万円前後です。
これに司法書士費用がかかります。手続を同時廃止か少額・管財事件でするかは、裁判所が決定します。おおよそとして、財産が20万円に満たなければ同時廃止、財産が20万円を超えると少額管財、財産が多く家や土地の不動産があれば管財事件とされるようです。また、借金の多くがギャンブルによるものなど免責不許可事由に該当するときは、財産がなくても少額管財になることが多いです。現在、福岡での管財事件の多くは、より簡易で費用をおさえた少額管財事件としてすすめられています。

Q4 自己破産すると仕事に影響しますか?

会社が自己破産を理由に解雇することはできません。法律上の不当解雇に該当します。ただし、職種によっては、一定期間(免責許可がおりるまでの期間)、その職につけなくなるケースがあります。
主なものは、弁護士、司法書士、税理士等のいわゆる士業と呼ばれる職種が該当するのですが、気をつけなくてはならないものに、宅地建物取引主任者、警備員、卸売業、旅行業務取扱管理者、生命保険募集人(生命保険外交員)、風俗営業者があります。復権(免責許可確定)すれば、この職種制限はなくなります。公務員は該当しません。
※就業中の警備員が自己破産したら・・・
手続が終了するまで仕事につくことはできません。が、会社に報告するかどうか??同時廃止手続であれば3,4ヶ月で終了するので、だまったままの方もいるようですが、リスクが高いと認識ください。自社従業員が自己破産していないか官報をチャックしている警備会社もあるようです。会社に分かれば解雇になるおそれがあります(多くの警備会社は自己破産を解雇事由にあげています)。現役警備員で仕事を辞めたくない方は、自己破産以外の債務整理の検討が必要です。

会社の取締役をしている方は注意!
取締役が自己破産すると、会社と取締役との間の委任契約が民法の規定により自動的に終了し、取締役を退任しなければなりません(退任登記が必要)。退任後に再度、取締役に就任することは可能です。自己破産手続中の方でも取締役に就任することは可能です。

Q5 自己破産したら財産全部を差し出さなければいけませんか?

破産により全てを差し出すわけではありません。当面の生活もありますので、手元に残すことができる財産が規定されています。この財産を自由財産と呼びます。
1. 現金99万円まで ※直前に預金から引出した現金は、現金として認められない場合があります。
2. 新得財産(=自己破産開始決定後に取得した新たな財産)
3. 差押が禁止されている財産(=生活に必要な物・・例えばタンス、ベッド、洗濯機、冷蔵庫、仕事に必要な道具等)
4. 給与・退職金の4分の3(→残りの4分の1は返済に回す必要あり)
5. 生活保護費、年金、失業給付金等

Q6 自己破産後、手元に残せるお金は現金だけですか、預金はだめですか?

自由財産の拡充という申立をし、認められれば現金以外で預金によるお金の保有も可能です。この申立は、拡張対象の財産が破産者の生活に必要かどうかで判断されます。ただし、その場合でも総額は99万円と制限されています。


Q7 車や保険はどうなりますか?

Q6と同様に、車や保険を対象に自由財産の拡充の申立をおこない、認められれば総額99万円の範囲内で残すことができます。ただし、この場合、総額99万円という制限に、個々の価値が20万円を超えないという制限が加わるので、車の価値が20万円を超えていれば処分の対象になるおそれがあります。大体、登録から5年経過していたら、外国車等高価な車でなければ、価値はゼロとして手元に残すことができるでしょう。保険についても返戻金が20万円を超えないものは残せます。


Q8 自己破産しても家を残すことができますか?

破産者名義の不動産(家・土地)は、残すことができません。換金されて借金返済(配当)に回されます。強制的に借金を全額ゼロにするのですから、家を保有し続けることはできません。


Q9 自己破産したら銀行口座はどうなりますか?

司法書士がカードローン利用の銀行に受任通知を送付すると、その銀行の預金口座は凍結され(使えなくなる)、以後、預金の引出し、自動引落し・振替ができなくなります。この口座が給与の振込先だったり、公共料金、光熱費、家賃等の自動引落し口座であれば、事前に口座を変えたり、現金支払にする等の変更が必要になります。また、口座に残高があると強制的に返済にあてらるので事前に全額引き出しておくことが大事ですが、この場合注意が必要です。この行為が財産隠しと見られたら、自己破産の不許可事由となり、自己破産が認められないということになりかねません。引出したお金は、破産費用に限定して使うか、使わずに持っておくか、司法書士の預かり金口座に入金する等の慎重な対応が必要です。新たに口座を開くことは問題ありません。


Q10 自己破産すると引越しが制限されますか?

自己破産手続は、同時廃止と管財事件の2種類ありますが、同時廃止であれば引越しに制限はありません。管財事件の場合、引越しすることはできますが、免責が確定するまでは裁判所の許可が必要になります。


Q11 保証人にめいわくかけずに自己破産できますか?

保証人がいる場合、自己破産すると債権者(貸主)は保証人に請求します。それを止めることはできません。支払が困難な場合は、保証人に対しても債務整理(任意整理、個人再生、自己破産)が必要になるでしょう。

Q12 家族や周りの人に知られずにできますか?

●家族:
手続の過程で、裁判所に現在の収入、支出の状況を提出しなければなりません。収入・支出はあなたに関するものだけでなく、家単位(夫・妻、同居の親等も含む)の収支表の提出が必要です。つまり、この収支表を作るには、家族の協力が必要になります。また、配偶者に収入がある場合、その所得証明書が必要になるので、家族に隠し通すのは難しいでしょう。率直に現状を家族に話し、協力を得ることも考えてください。同居家族に収入がなく、家計の収支も全部自分で作成することができれば、バレずに済む可能性はありますが、一緒に暮らしている以上、ゼロではありません。また、裁判所から自宅に書類が送られ家族にバレたりしますが、事前に送達先を司法書士事務所にする等の手続をしていれば、自宅に送られることはありません。

●知人・職場の人:
自己破産をすると国が発行する官報(新聞みたいなもの)に、あなたの住所と名前がのります。知人がこの官報を見れば、知れてしまいますが、普通に生活して一般の人が官報を見ることはありません。あなた自身も今まで官報を見たことはないのでは? それに、新聞のように駅やコンビニで簡単に買えるものでもなく、官報販売所で売っていますので、身近にあるものでもありません。また、インターネットでも官報の内容(過去30日分)を見ることができますが、わざわざ用もないのに頻繁に閲覧する人はいないでしょう。いずれにしても、バレることは通常ないと思ってい良いです。ただし、官報に掲載される以上、"ゼロ"ではないことは心に留め置いて下さい。

あと、自己破産特有のものとして、手続開始決定後、裁判所による免責許可が下りない場合、本籍地の市区町村役場にある「破産者名簿」に原則記載されます。ただし、第三者が勝手にその名簿を見ることはできませんし、その後、免責許可が下りると名簿から名前が抹消されるので、この名簿から周囲にバレることは考えにくいです。


次の場合は、自己破産したことが知られます

1. 会社からお金を借りている
2. 親類、知人からお金を借りている
3. 労金、共済組合、互助会からお金を借りている

自己破産の申立をすると、整理する対象は全部の借金です。?、?、?も全部対象になります。対象になるということは、自己破産申請したことが、裁判所から相手に通知されるので、知られることになります。よって、?は会社へ、?は親類、知人に裁判所から通知がいきます。?の場合は、裁判所の通知は労金等へされますが、これらの機関からの借入れは、通常、返済が給与天引きとなっています。自己破産手続が開始されると、労金等も給与からの天引き中止を会社に連絡します。そのとき、自己破産により天引きをストップすると理由まで会社に伝えられるおそれがあります。伝えられないとしても、急に天引きストップの通知を受けた会社は疑問に思うかもしれません。

もう一つの注意点
自己破産の開始が決定されたら、裁判所にいろいろな書類を提出しなければいけません。会社員の方は、退職金見込証明書という書類を提出します。今、会社を辞めた場合の退職金はいくらかとういう証明書です。退職金は財産とみられますので、この証明書が求められます。通常、この証明書は会社が発行してくれますが、どう頼むかが難しいところです。普通に頼めば、会社を辞めるつもりかと思われるでしょうし、正直に自己破産のためにと言えば会社に知られてしまいます。住宅ローンを組むのに・住宅ローンの借換をするのに銀行から求められた・・・のような理由で発行をお願いする方法もありますが、深く聞かれると墓穴を掘りかねないので注意が必要です。会社に退職金規定があれば、計算方法も規定されているでしょうから、それを元に自分で計算し、規定表のコピーと計算した見込額を提出する方法もあります。

Q13 自己破産後、ローンを組んだり、クレジットカードを持つことができますか?

自己破産すると5〜7年間いわゆるブラックリスト(事故情報)にのります。この間、ローンを組んだり、クレジットカードの発行はむずかしいでしょう。

Q14 自己破産しても携帯電話は引続き使用できますか?

携帯電話料金を滞納していれば、その滞納金も自己破産の対象となり支払は免除されますが、当然、携帯電話契約は解約されます。滞納がなければ問題なく引続き使用できます。
解約されたくないとして、破産前に滞納している電話料金だけを支払った場合、その額によっては、偏頗(へんぱ)弁済(=特定債権者を優遇した弁済)とみられて、自己破産が不許可になるおそれがあるので、注意が必要です。

Q15 手続が全て終了するのに期間はどの位ですか?

自己破産の申立準備から最終の免責許可確定まで6ヶ月〜1年くらいかかります。同時廃止にくらべ、管財事件の方が長くかかります。

Q16 賃貸住宅に住んでいますが、自己破産すると影響ありますか?

家賃をきちんと払っていれば影響ありません。更新時も影響ないでしょう。ただし、家賃を管理会社が指定するクレジットカードで支払っている場合は注意が必要です。このカード会社に対して滞納があれば自己破産の対象になります。するとカードから家賃引落ができなくなりますので、管理会社に何らかの債務整理によりブラックリスト入りしたことが分かります。これによりすぐ契約解除されることはないでしょうが、更新時の審査にひっかかるおそれがあります。よって、自己破産するときは、事前に支払方法の変更が必要になります。滞納のない他のクレジットカードへの変更の考えられますが、いずれそのカード会社にも自己破産したことがからお引落や現金での支払に変更するよう管理会社と交渉する必要があります。変更交渉すると、当然その理由を聞かれるでしょうから、どう応えるかも問題になります。また、新たに入居する際、家賃保証会社との契約を求められることがあります。そして、この家賃保証会社が信販系の会社であれば、ブラックリストにのっていることが分かるので、入居審査に影響するおそれがあります。

Q17 水道代、電気代、ガス代も滞納していますが、自己破産するとどうなりますか?

これらの公共料金も自己破産の対象になります(下水道代は対象外)。
※直近の1か月分だけは支払わなければなりません。自己破産により滞納額をゼロにしても、これを理由に供給を止められることはありません。免責決定後は、通常通り支払わなければなりません。

Q18 自己破産したら戸籍に記録されますか? 戸籍はもちろん、住民票にも記録はされません。

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