司法書士フィオルーナ法務事務所

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相続手続き・遺言書の作成


相続手続きの手順

1.遺言書の存在の有無確認する
遺言書が自筆遺言証書であれば、開封せずに家庭裁判所で検認という手続を行います(裁判所が指定した日時に、相続人の面前で遺言書を開封します、必須手続)。公正証書遺言であれば、この手続は不要です。

2.相続人を確定する
故人の戸籍を調査し、前婚の子、婚外子(認知子)等の有無を確認し、全相続人を確定します。

3.相続財産調査
不動産、現金、預貯金、有価証券、高価な動産等々の財産及び、借入金、税金の滞納等の有無を調査します。プラス資産より借入金等のマイナス資産が多ければ、相続放棄や限定承認を検討・手続をします。

4.遺産分割協議
遺言書がない場合、相続人全員で調査した全相続財産をどうのように分割するか協議し、それに基づいて遺産分割協議書を作成します。協議がまとまらなければ、最終的に家庭裁判所に調停・審判の申立をするこになります。

5.遺産の分割実施
遺言書・遺産分割協議書に従って現金、預貯金(現金化する)、有価証券(名義変更)、不動産(相続登記)を各相続人に分けます。

相続の対象になるものは?

相続対象物

現金、預貯金、家・土地等の不動産、株券等の有価証券、自動車・宝石等の動産などが相続の対象になります。
※生命保険の保険金は対象となりません。保険契約時に指定された受取人が受領することになります(相続税の対象になります)。ただし、遺産額に対してい保険金があまにりも大きい場合は、遺産に加えられる場合があります。


負の相続

相続の対象となる負の遺産とは

負の財産1

借金やローン、税金の滞納等の故人が負っていた負債も相続の対象となるので注意が必要です。


負の財産3

そして気を付けなくてはいけないものに保証があります。亡くなられた方が、どなたかの借金の保証人になっていたら、保証人としての地位も相続の対象となります。とくに、亡くなられた方が商売や事業をされていた場合は注意が必要です。プラスの財産だけを見て単純に相続すると、いつのまにか自分の知らない故人の友人の借金の保証人になっていた・・ということもありえます。


負の財産6

※上記の保証については、保証額500万円を相続人の数で等分に分割し、相続人であるお子さんはWさんに対して各250万円について連帯保証人としての責任を負います。
※借金や保証等のマイナスの財産については、相続人間で話し合って法定相続割合と異なる割合で相続しても、相手(貸主等)にその割合を主張することはできません。相手に承諾してもらう必要があります。


相続の種類

相続には3っの種類があります。

1.単純承認  2.限定承認  3.相続放棄

単純承認

亡くなられた方の財産を全部相続します。相続があったことを知った時から3ヵ月以内に限定承認・相続放棄手続をしないと単純承認をしたものとみなされます。

限定承認

亡くなられた方の借金等のマイナス財産をプラスの財産で返済し、プラスが余った場合のみ相続します。マイナスのほうが多ければ、故人のプラスの財産で返済するだけで、相続人が自己の財産で返済する必要はありません。亡くなられた方にどの位のプラス・マイナス財産があるか分からないときに有効です。
※一見、便利そうですが、手続が複雑で、期間・費用、税金、申告等、通常より負担が大きく、一般的にはあまり使われていないのが現状です。手続が完了するまで1年近くかかる場合もあります。また、相続人全員でしなければならず、1人でも反対すると限定承認はできません。

相続放棄

相続人としての地位自体を放棄し、故人の一切の財産を相続しません。放棄するには、相続が あったことを知ってから3ヵ月以内に家庭裁判所にその旨の申述書を 提出し受理してもらわなければいけません。相続人間の話し合いで ”私は、遺産は一切要りません”と言って何も相続しなくても、相続放棄としては扱われません。これは、プラスの財産は要らない・・という意味として扱われ、 マイナス、つまり、借金等は相続することになるので注意が必要です。必ず、 放棄することを家庭裁判所に申出なければいけません。放棄した方の子供が代わりに相続することはできません。


遺産の分け方

亡くなられた方の遺産は、どのように相続人に分けられるのか? 遺言書があればその通りに分けます。遺産は亡くなられた方の財産であり、亡くなられた方の意思が尊重されるべきですので、遺言書が所定の形式に従って有効に作成されていれば、その内容通りに分配されます。これが原則なのですが、相続人全員で協議をして合意すれば、遺言書の内容と異なる分け方も認められます。

遺産の分割方法

遺言書の有無を確認
〇ある ⇒ 形式、内容に問題無ければ、内容通りに分配する。
〇ない ⇒ 相続人全員で分割方法、割合を協議して決める。

遺言書があっても相続人全員が協議して円満に合意すれば、遺言書と異なる相続も可能です。協議で合意できなければ、遺言書の内容通りに相続することになるので、相続人間の無用な争いを抑止することができます。

遺言書がない場合の相続方法(Aさん死亡):相続人全員で協議して決める事になりますが、その時の基準となるのが法定相続割合です。各相続人は規定された相続割合を主張することができます。



配偶者(妻又は夫)に1/2、残りの半分を子供たちで均等に分けます。配偶者も既に亡くなっている場合は、子供たちだけで均等に分けます。



子がいない場合、Aさん親(親が亡くなっていて祖父母がいればその方)が法定相続人となります。妻が遺産の全部を相続することにはなりません。



付き合いがない兄弟姉妹でも法定相続人となるので、だまって相続手続きをすることはできません。



※上記の相続人(配偶者・子・親・兄弟姉妹)を法定相続人と言います。遺言書がなく、遺産分割協議もせず、相続放棄もしなければ、一定期間経過後(相続があったことを知ってから3ヵ月)上記の割合で相続したことになります。当然、借金のような負の遺産も含まれます。 注意が必要なのは、①では配偶者、子のみが法定相続人となりますが、全員又は子供だけが相続放棄すると、親に相続人の地位が移り、その親がさらに相続放棄すると次に兄弟姉妹が相続人となります。このように順次法定相続人の立場が相続放棄により移転します。亡くなられた方に負の遺産が多く配偶者や子が相続放棄する場合、次に相続人となる親や兄弟姉妹も相続放棄手続をしなければ、負の財産を相続することになってしまいます。

法定相続割合の調整

遺言書が無い場合、上記の法定相続分をベースに相続人全員で協議して<>相続方法を決めます。全員が合意す>れば、1人の相続人が全部を相続すると決めても問題ありません。そして、各相続人の相続分を決める上で考慮されるべきことが法律で規定されています。特別受益と寄与分です。

特別受益

亡くなられた方から相続人が特定の財産を受け取っていた場合、それを特別受益と呼びます。その相続人だけが受けた特別な利益のことです。その相続人だけがいわば得をしているので、その分を法定相続分から差し引いて良いと規定されています。生前贈与、遺贈、死因贈与が該当します。遺贈や死因贈与は、亡くなることにより特定の相続人に財産が贈与されるものなので把握しやすいのですが、生前贈与が問題になります。具体例としては、生活費・学費・家の購入費用・商売・事業の援助等があげられます。
例えば、亡Aさんの遺産が3,000万円、相続人が妻B、子C、Dの場合でDさんが結婚後、新居購入時にAさんから500万円を援助してもらっていた場合の計算: 遺産の3,000万円にDさんの特別受益額500万円を足した3,500万円が計算のベースになります。
Bさんの相続分:3,500万円 X 1/2(法定相続割合)=1,750万円
Cさんの相続分:3,500万円 X 1/4=875万円
Dさんの相続分:3,500万円 X 1/4=875万円→これから特別受益額500万円を引いた375万円がDさんの相続分になります。

寄与分

亡くなられた方の財産の維持や増加に貢献した相続人には、寄与分として他の相続人より多くもらえることが認められています。主なものとして、看護・介護、事業・商売の無償補助(=親の商売を無給で手伝っていた)、生活費等の援助等があげられます。 計算方法は特別受益と逆で、まず遺産から寄与分額を引いた額が計算のベースになります。
例えば、亡Aさんの遺産が3,000万円、相続人が妻B、子C、Dの場合で、Bさんの寄与分が500万とした場合の計算: 遺産の3,000万円からBさんの寄与分額500万円を引いた2,500万円が計算のベースになります。
Bさんの相続分:2,500万円 X 1/2=1,250万円→これに寄与した額500万円を加えた1,750万円がBさんの相続分になります。
Cさんの相続分:2,500万円 X 1/4=625万円
Dさんの相続分:2,500万円 X 1/4=625万円

特別受益や寄与分は、できるだけ遺産を実質的に平等に分けようとするために設けられた規定です。生前父から500万円の新居購入費をもらった兄と、アパートに住んでいて何ももらっていない弟が同じ法定相続割合による相続だと、弟は不平等に感じるでしょう。よって、被相続人から生前にしてもらった事、被相続人にした事を上記のように調整できることを法律で規定しています。

相続がもめてしまう原因

特別受益や寄与分は、相続人間の実質的な平等を意図して規定されたものですが、これがもめる原因になります。その内容が多岐にわたり、期間制限もないので、”あなたは、あの時あれをしてもらった。私はこれをした。”等々、何年も、何十年も前のことの言い合いになり、当事者だけでまとめることができなければ家庭裁判所にお願いすることになってしまいます。 こうならないために・・・遺言書は必須です。もちろん、遺言書の内容に不満を持つ相続人もいるでしょうが、不満があったとしても、遺言書が有効であれば、みなそれに従うしかありません。遺言書で相続人間の争いを抑止することができます。 ※遺言書があっても争われる場合がまれにあります。本人が書いている遺言書の場合(自筆証書遺言)、法律の規定に従っていない場合は無効とされますし、また、本人の字ではない偽物である、本人の意思ではなく無理やり書かされた、書いた当時は認知症を発症していた等々を理由として無効の訴えが提起されたりします。それを防ぐためには、遺言書は公証人によって作成される公正証書遺言にすることが大事です。

遺言書の作成手順

遺言書は、公正証書にて作成することをおすすめします。

1.事前打ち合わせ
ご依頼人と司法書士が打ち合わせの上、遺言書の下書きをします。遺言書に記載される財産にモレがないようにすることが大事です。

2.立会証人の選定
公証役場での作成時、2人の証人に立ち会っていただく必要があります。相続人は証人になれません。司法書士が証人となることもできます。証人がいない場合、当事務所、公証役場で手配することもできます。

3.公証人と打ち合わせ
下書きをもとに、司法書士が公証人と打ち合わせをします。

4.最終打ち合わせ
公証人と作成した案をご依頼人に確認していただきます。

5.作成日時の決定
公証役場へ行く日時を調整します。

6.公正正証書遺言作成
証人とともに公証役場に行き、ご本人が公証人と公正証書遺言を作成します(打ち合わせした通りの内容を公証人がご本人、証人の前で読み上げ、ご本人は承諾するだけです)。司法書士も同行します。

7.完成・手数料支払・保管
公証役場に手数料を支払い、完成した公正証書遺言を2部(正本と謄本)受け取り、他に1部、公証役場に保管されます。


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