相続登記

Aさんが亡くなってAさん名義の土地を相続人であるBさんが相続する。
このケースでは、相続を原因としてAさんが亡くなった日付で名義をBさんに変更する登記を行います。
遺言書や遺産分割協議書を添付して申請することになります。

多くは上記のようなシンプルな形の相続登記になりますが、そうでない登記申請もあります。
特に相続登記を長年放置しているケースでは、手続きも複雑になることも。

ここでは、代表的な事例を挙げています。
以下の事例に該当するかも、、、と思われた方は、できるだけ早く司法書士にご相談下さい。

祖父、曾祖父名義の土地がある

数次相続

上記の図は4代に渡って土地の相続が放置されているケースの相続人を表しています。
当該土地は民法上の法定相続に従って相続人が規定されます(遺言書がない前提)。

土地所有者である第1世代が亡くなり、土地の相続人は子である第2世代の4人になります。
相続登記しない内に第2世代3人が亡くなると、その3人の方に相続が発生し亡くなった方の子である第3世代の方が相続人となります。

更に一部の第3世代の方が亡くなると、その方の第4世代が相続人となります。

この状態で当該土地の相続登記をする場合、ご存命の第2世代、第3世代と第4世代の相続人全員(上記の例では総勢12人)で協議してどのように相続するか決めることになります。
住居が各地に散らばっていれば、全員が一ヶ所に集まって協議することは困難でしょうから話しをまとめるのも容易ではありません。数次登記2

代襲・数次相続で更に複雑に

上記の例では、単純に子が親を相続するケースでの推定相続人について検討しました。
しかし、現実はそう簡単ではありません。

世代で亡くなった順序で相続人の構成が変わることになります。

① 第2世代より先に第3世代が亡くなると、第4世代が第2・3世代の代わり第1世代の相続人(代襲相続)になります。
代襲相続2

② 第2世代が亡くなった後に第3世代が亡くなると、第4世代及び第3世代の配偶者(妻)が第1世代の相続人(数次相続)になります。
代襲相続3

①のケースでは血族だけが相続人になりますが、②のケース(通常はこのケースが多いです)では血縁関係のない姻族である配偶者も相続人となります。

このように相続登記を長期に放置しておくと、世代、血族、姻族に渡り相続人が膨大な数になってしまいます。
このような状態で第1世代名義の相続登記をする場合、相続人を割り出すだけで相当な困難と時間がかかります。

相続人を割り出すには、第1,2,3世代全員の生まれてから亡くなるまでの戸籍・原戸籍を収集しなければいけません。
上記②のケースのように配偶者が相続人になっているような場合で、当該配偶者が亡くなっていればその方についても生まれてから亡くなるまでの戸籍の収集が必要になります。
仮に、その配偶者が再婚で前婚で子がいたとしたらその子も相続人の一員になることになり、当事者だけで対処することは困難を極めるでしょう。

令和6年より相続登記は法律で義務となります。
対象となる登記は、6年以降に発生した相続だけでなく以前に生じている全ての相続が対象になり、違反には10万円以下の過料が科せられます。

特に上記のように長期間放置されている相続は、相続人の数も膨大で確定するだけでかなりの時間を要し、確定後に分割方法を全員で取り決めるとなると年単位での作業になることもあります。
困難が予想されるようケースでは、お早めに司法書士にご相談下さい。